10400系 / 6421系 / 6401系 / モニ6301形 / モ5820形 / 2250系

10400系

昭和36年、主要駅停車用特急として新造したもので、モ10400形の奇数番と偶数番の2両を基本編成にク10500形を1両もしくは2両を増結できる編成としました。 昭和42年、出力増強のため主電動機容量を125kWから145kWに変更しました。 また、冷房装置は集中式でしたが昭和49年にユニットクーラー式に改造し、Tc-Tc-Mc-Mcの4両の固定編成としました。 2編成8両を製造しましたが平成4年までに廃車しました。

10400系
クーラーとともに正面形状も改造した晩年の姿
10400系
大和川橋梁を行くデビュー直後の姿。
昭和37年3月10日

6421系

  • 6421系
    富田付近を行くモ6423ほか5両編成の名古屋線特急列車。
    2両目はク6471形。昭和28年9月9日
  • 大阪線の2250系と同時期の昭和28年に、名古屋線特急車の増備のため新造したものです。 モ6421形6両、ク6571形5両、計11両の車両群です。 外観等は2250系とほぼ同一ですが、線路の曲線条件等により車体長のみ1m短い19mとし、冷房装置ほか車内設備も2250系と同じでした。
    昭和34年には3扉化等の急行車への改造が始まり、昭和54年養老線(現養老鉄道)へ転用しましたが、平成6年までに全車廃車し、1編成は大井川鉄道へ売却されました。

6401系

  • 6401系
    諏訪駅を通過する、名古屋線特急列車モ6402ほか。
    昭和28年9月9日
  • 昭和25年、名古屋線初の特急車として新造した半鋼製電車です。 モ6401形3両、ク6551形2両が登場しました。 17m長、片側2扉の片運転台貫通式で転換式クロスシートとし、外観はクリームとブルーの特急色でした。 当時の車内照明は白熱灯が一般的でしたが、ク6551形は蛍光灯が取り付けられ高級感のある客室としていました。 昭和35年には急行用に改造し、昭和54年まで名古屋線急行として運用しました。

モニ6301形

  • モニ6301形
    ロングシート化され、名古屋線の普通列車に活躍するモ6301形。白塚駅、昭和32年12月5日
  • 昭和12年、関西急行電鉄が桑名~名古屋間の開通に合わせ新造した半鋼製電車です。 当時の形式はモハ1形と称し、両運転台の17m長の車体で、片側2扉のセミクロス式車両です。 昭和16年にモ6301形となり、昭和22年には名古屋線特急として運用しましたが、昭和31年にロングシート化等の改造を行なって急行運用としました。 昭和34年に標準軌化し、昭和47年に再び狭軌化するとともに制御車化し、ク6301形として養老線(現養老鉄道)へ移籍しました。 移籍後ク5300形に改称し、昭和58年までに廃車しました。

モ5820形

  • モ5820形
    快速「かもしか」に使用中のモ5820形。
    六田駅、昭和42年5月5日
  • 昭和5年に伊勢電気鉄道でデハニ231形として竣工し、昭和35年まで主に名古屋線急行として運用していたクニ5421形4両を南大阪線に移籍し、特急用として改造したものです。 車種を電動車に変更すると共に、座席をセミクロス式からオールクロスにするほか、内装材の更新等の改造を行ない、「かもしか」号の愛称で運用しました。 昭和45年養老線(現養老鉄道)へ移籍し、昭和55年および58年に廃車しました。

2250系

昭和28年、大阪線で初の特急車両として新造した全鋼製電車です。 モ2250形10両、サ3020形9両の計19両の車両群です。
車体は新しく開発された軽量20m車体の両運転台付貫通式、片側2扉の構造でした。 車内は蛍光灯照明のオール転換クロスシート式で、昭和32年には冷房装置、シートラジオおよび公衆電話を設け、サービスの充実を図りました。 しかし、特急車としての運用期間は短く、昭和35年から3扉化等の急行車への改造が始まり、その後一部の車両は貨車等に転用しましたが、昭和58年までに廃車しました。

2250系
長谷寺付近の勾配区間を行くモ2251ほか6連の大阪線特急列車。昭和28年10月11日
6020系
冷房取付後のモ2250形。前照灯と一体化したダクトが特徴

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