京都線
-
-
京都線は、1928(昭和3)年、11月3日、「奈良電気鉄道」の手でまず桃山御陵前~西大寺間が開業、同年15日に全通しました。 奈良電気鉄道は本来、京阪電鉄色の濃厚な会社でしたが、創業時から大阪電気軌道と相互乗入れを行い、京都と奈良を結びました。
-
-
第2次大戦後は京阪電鉄とも相互乗入れを始め、奈良~京阪三条・京都~京阪宇治・京都~枚方公園など、多彩な区間を電車は走りました。 近鉄が買収したのは案外に新しく、1963(昭和38)年10月のことです。 京都~橿原神宮(現橿原神宮前)間がこうして1本の線で結ばれ、翌年の東海道新幹線の開通によって、東京からも京都経由で奈良や橿原への足が確保されました。
-
-
京阪電鉄との相互乗入れは、1968(昭和43)年12月20日で中止。 1988(昭和63)年8月28日からは、京都市営地下鉄烏丸線との相互直通運転(北大路~新田辺間25.9キロ)を開始しました。 これにより、当社沿線と京都市の中心街を直結する新しい輸送機関が実現し、交通利便の向上に大きく寄与しました。 その後、烏丸線は1990(平成2)年10月24日北山~北大路間が、さらに1997(平成9)年6月3日北山~国際会館が開業され、これに伴って、当社との相互直通運転区間が国際会館~新田辺間29.7キロに延伸されました。
-
-
京都線沿線では、住宅地開発が盛んに行われ、国家的プロジェクト・関西文化学術研究都市の建設なども進められています。 沿線人口の増加に備え、1972(昭和47)年11月22日に高の原駅が、1979(昭和54)年3月30日に向島駅が、1993(平成5)年9月21日に近鉄宮津駅が、1994(平成6)年9月21日に木津川台駅がそれぞれ開業しています。
思い出の車両 モ430形
-
-
1928(昭和3)年、奈良電気鉄道(現京都線)が開業時に新造した半鋼製電車。 当時の形式はデハボ1000形と称し、車体は両運転台の17メートル長の片側3扉で、カウキャッチャーが取り付けられていました。 1963(昭和38)年の合併後モ430形に改称し、京都線を中心に運用されました。