1.環境推進体制

環境方針

環境に優しい鉄道の利用を促進することが地球環境の保護につながることを念頭に置き、以下の方針に基づき環境保全活動を推進します。

  • 環境関連の法規制を遵守するのはもちろん、目標を定めて環境保全に努めます。
  • 省エネルギー、省資源、リサイクル、廃棄物の削減等への取組みを通じ、地球の温暖化防止、環境負荷軽減に努めます。
  • 環境教育を通じて、社員の意識向上を図ります。
  • 地域社会との関わりを大切にし、環境保全活動への取組みを通じ広く社会に貢献します。
  • この環境方針は社員へ周知するとともに、一般に公表します。

新・環境目標(2021年度~2030年度) (2024年1月 変更)

  • 2030年度におけるCO2排出量(総量・原単位)を2013年度に比べて50%以上削減することを目指します。
    さらに2050年度におけるCO2排出量の実質ゼロを目指します。
  • 2030年度におけるエネルギー使用量(原油換算 kl)を2013年度に比べて20%以上削減することを目指します。
  • 2030年度における水使用量(総量)を2015年度に比べて10%以上削減することを目指します。
  • これまでの環境目標について、目標の一部を計画より前倒しで達成したため、環境目標を一部変更するとともに、環境目標を達成するための具体的な取組みを新たに策定しました。

環境目標を達成するための具体的な取組み (2024年1月 策定)

  • 従来車両に比べて使用電力量を45%削減できる省エネ車両の導入推進
  • 使用電力量の削減につながる機器の更新推進
    (LED照明、駅冷房用冷凍機、駅待合室エアコンなど)
  • 環境にやさしい鉄道の利用促進につながる施策推進
    (サイクルトレイン、シェアサイクル、貨客混載、地域との連携による公共交通利用の促進など)
  • 太陽光発電設備の試験導入と検証

旧・環境目標(2021年度~2030年度)達成状況

  • 2022年度実績においては、旧・環境目標(2021年度~2030年度)<4項目>に対する達成状況です。
旧・環境目標(2021年度~2030年度) 2022年度実績
1.2030年度において、駅のLED照明導入率を90%以上にします。96.7 %
2.2030年度において、車内灯のLED照明導入率を40%以上にします。39.8 %
3.2030年度におけるエネルギー使用量(原油換算kl)を2013年度に比べて20%以上削減を目指します。▲9.2 %
4.2030年度におけるCO2排出量(総量・原単位)を2013年度に比べて50%以上削減を目指します。総 量 ▲44.2 %
原単位 ▲40.5 %

環境対策委員会

環境問題に組織的に取り組むため、役員クラスをメンバーとした「環境対策委員会」を設置し、環境への取組み方針や環境目標を定めています。

環境指導員

各部署において環境活動を推進するリーダーとなる「環境指導員」28名を任命するとともに、環境指導員同士の連携を図るため、環境指導員連絡会を開催しています。(2023年9月現在)

グリーン調達・グリーン購入

「地球環境の保護・資源保護に取り組むため、環境にやさしい資材を優先的に購入する」ことを、経理部の「購買事務執務要領」に定め、グリーン調達に取り組んでいます。 オフィス用品については、「グリーン購入ガイドライン」を定め、グリーン購入をすすめています。

環境負荷データ(2018年度~2022年度)

    単位 2018年度 2019年度 2020年度 2021年度 2022年度

CO2排出量
(総量)

t-CO2 337,000 289,000 266,000 261,000 241,000
指数 78.0 66.9 61.6 60.4 55.8

車両走行距離
(営業)

(回送を含まない走行距離)

千km 285,943 288,904 282,070 271,539 270,696
指数 99.0 100.1 97.7 94.0 93.7

車両運行1kmあたりの
CO2排出量
(原単位)

kg-CO2
/km
1.179 1.000 0.943 0.961 0.890
指数 78.8 66.9 63.0 64.2 59.5

エネルギー使用量(原油換算)

(使用エネルギーを原油に換算した量)

kl 192,850 191,701 184,457 177,827 177,898
指数 98.4 97.8 94.1 90.8 90.8

エネルギー使用量(原単位)

(車両運行千kmあたりのエネルギー)

kl/千km 0.674 0.664 0.654 0.655 0.657
指数 99.4 97.8 96.4 96.5 96.8

熱量

GJ 7,474,795 7,430,254 7,149,499 6,892,523 6,895,281

運転用電力

(車両運行のための電力)

千kWh 641,889 641,024 617,804 595,163 595,762

付帯用電力

(駅施設で使用する電力)

千kWh 95,467 92,651 87,556 84,652 84,359

OA用紙使用量

万枚 2,452 2,472 2,082 1,690 1,762

水使用量

千㎥ 913 903 750 706 748

一般廃棄物

t 5,169 3,963 3,707 3,676 3,834

産業廃棄物

t 45,085 42,314 20,671 14,442 18,233

環境保全
コスト

百万円 4,282 3,337 3,125 3,057 2,894
  • ☆印は、鉄道事業における「省エネ法に基づく定期報告書」(国土交通省へ毎年度提出)による数値を記載しています。
  • ◎印は、近畿日本鉄道㈱環境目標の3番・4番に該当します。
  • 指数は、2013年度実績を100として算出した数字を記載しています。

環境負荷データ(2022年度)

エネルギー使用量およびCO2排出量

2021年度

2022年度

前年度比

運転用電力量

595,163.2 千kWh

595,761.9 千kWh

0.1 %

付帯用電力量

84,651.6 千kWh

84,359.2 千kWh

▲0.3 %

一般電力量

11,962.6 千kWh

12,026.7 千kWh

0.5 %

都市ガス

282.3 千m3

273.1 千m3

▲3.2 %

プロパンガス

68 千kg

63.1 千kg

▲7.1 %

白灯油

113 千㍑

94.9 千㍑

▲16.0 %

重油

519.3 千㍑

485.7 千㍑

▲6.5 %

ガソリン

7.2 千㍑

6.5 千㍑

▲10.2 %

軽油

20.4 千㍑

33.2 千㍑

63.1 %

計(熱量)

6,795,885.6 GJ

6,797,335.9 GJ

0.0 %

計(CO2排出量)

262,990.4 t-CO2

242,640.8 t-CO2

▲7.7 %

資源投入量

2021年度

2022年度

前年度比

OA用紙

1,690 万枚

1,762 万枚

4.3 %

上水

679.5 千m³

726.4 千m³

6.9 %

中水

26.5 千m³

21.6 千m³

▲18.5 %

地下水

129.8 千m³

159.4 千m³

22.8 %

一般廃棄物

2021年度

2022年度

前年度比

一般廃棄物

3,675.8 t

3,834.4 t

4.3 %

産業廃棄物

2021年度

2022年度

前年度比

燃えがら

26.2 t

0 t

▲100.0 %

汚でい

1,560.9 t

3,596.3 t

130.4 %

廃油

32.3 t

30.6 t

▲5.3 %

廃酸

46.8 t

39.2 t

▲16.1 %

廃アルカリ

0.2 t

3.5 t

1751.9 %

廃プラスチック

655.1 t

717.4 t

9.5 %

紙くず

40.4 t

37.6 t

▲6.8 %

木くず

992.8 t

1,161 t

16.9 %

繊維くず

0.2 t

1.4 t

524.6 %

金属くず

3,788.2 t

4,949.9 t

30.7 %

ガラス及び陶器くず

45.5 t

94.7 t

108.1 %

建設廃材

7,253.0 t

7,601.4 t

4.8 %

合計

14,441.6 t

18,232.9 t

26.3 %

2022年度 環境会計

環境保全コスト

2022年度

投資

費用

事業エリア内コスト

746,980 千円

1,867,430 千円

2,614,410 千円

 ①公害防止コスト

(633,773 千円)

(546,425 千円)

(1,180,198 千円)

 ②地球環境保全コスト

(110,808 千円)

(226,266 千円)

(337,074 千円)

 ③資源循環コスト

(2,400 千円)

(1,094,739 千円)

(1,097,139 千円)

上・下流コスト

0 千円

16,510 千円

16,510 千円

管理活動コスト

0 千円

18,271 千円

18,271 千円

研究開発コスト

0 千円

0 千円

0 千円

社会活動コスト

236,358 千円

8,401 千円

244,759 千円

環境損傷対応コスト

0 千円

0 千円

0 千円

合計

983,338 千円

1,910,612 千円

2,893,950 千円

環境保全コストの内容

事業エリア内コスト 事業エリア内で環境負荷を抑制するための保全コスト
 ①公害防止コスト 騒音・振動、大気汚染、水質汚染、土壌汚染、悪臭対策等
 ②地球環境保全コスト 温暖化防止、LED照明、エレベータ保守点検等
 ③資源循環コスト 産業・一般廃棄物処理、節水、清掃等
上・下流コスト グリーン購入の差額、容器包装リサイクル等
管理活動コスト 環境教育、環境組織、人件費等
研究開発コスト 環境保全に資する製品の研究開発等
社会活動コスト 緑化、美化、景観保持等
環境損傷対応コスト 自然破壊の修復等

環境保全に伴う経済効果

2022年度

リサイクルにより得られた収入額

116,570 千円

省エネルギーによる費用削減

4,059,827 千円

リサイクルに伴う廃棄物処理費用の削減

0 千円

合計

4,176,397 千円

  • リサイクルにより得られた収入額は、有価物(鉄屑、非鉄金属屑、廃品器具、古まくらぎ等)の売却によるものです。